「推し」はこれ! 人気投票で圧倒的な支持を得た中1の絵 「同世代が描いたとは思えない」と驚き 中学11校のアートフェス

 第5回中頭地区中学校アートフェスティバル(主催・同地区中学校文化連盟美術専門部)が18日、沖縄県宜野湾市立真志喜中学校であった。美術部顧問らが審査する通常の大会と違い、参加者が作品を持ち寄り、一人一人が「これ欲しい」と投票する形式。計11中学校の美術部員や同好会メンバーら計101人のうち、68人という圧倒的な支持を得た宜野湾中1年の岩本果樹(かな)さんが個人の部で優勝した。(中部報道部・平島夏実)

 作品のテーマは「自由」。どんなものが人気を集めるのか想像しながら、イラスト、立体作品、缶バッジ、水彩画集などを作って持ち寄った。

 参加者には1人当たり7票が配られた。「私の好みに刺さりました」「あなたの作品に一目ぼれしました」「コラージュのセンスが最高過ぎます」などとメッセージを添え、「推し」に投票した。

 参加者は「普段の大会では『塗り残しがあったら減点』などと考えてしまうが、今回は全然違う。みんなでワイワイ言いながら、自分が好きなように楽しめた」と興奮気味に語った。

 結果発表後、作品は投票した人に抽選でプレゼントされた。岩本さんのイラストを手に入れた真志喜中1年の羽地海音(みおん)さんは「同世代が描いたとは思えない。額縁に入れて、ホコリ一つ付けないようにして飾ります」と声を弾ませた。

 個人の部で7位に選ばれた中城中1年の泉川緋殊(あんじゅ)さんは「選んでくれてありがとうございます」と思わず正座。作品を受け取った真志喜中2年の友利瑚子さんは、かがんで握手を求め、「やばい…手、洗いたくない」と感極まった。

 1人当たりの平均得票を競った団体の部では、1位が宜野湾中、2位がうるま市立具志川中、3位が沖縄市立宮里中だった。

 個人の部の上位入賞者は次の通り。  (敬称略)

 【2位】小橋川楓加(ふうか)(宮里中1年)【3位】宮城瑠香(嘉数中2年)【4位】山城美結(真志喜中2年)【5位】小濱佳花(よしか)、大嶺舞(いずれも北谷中1年)

個人の部で優勝した岩本果樹さんの作品

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