急冷 雪一面/青森県内 21地点で今季最低気温

建物の前の雪片付けに追われる市民=25日午前9時10分、三沢市幸町1丁目

 青森県内は25日、冬型の気圧配置が強まって各地でまとまった雪が降り、平地で今季初めて積雪が観測された。県内23観測地点のうち21地点で今季最低気温を記録するなど冷え込み、本格的な冬の到来を告げた。

 青森地方気象台によると、同日午後9時現在の積雪は青森12センチ、十和田10センチ、弘前9センチ、五所川原4センチ、むつ市脇野沢3センチ、八戸2センチなど。主な最低気温は平川市碇ケ関氷点下3.3度、十和田同3.2度、三沢同2.9度、八戸、弘前同2.5度、青森同2.0度など。各地で12月上旬から1月上旬並みの寒さとなった。

 三沢市中心部では午前8時過ぎ、積もった雪の片付けに追われる市民の姿が目立った。みさわやさい市場前でスコップを握っていた同市の農業田中達利さん(57)は「やっと冬が来たという感じ。あの猛暑の夏が懐かしい。でも、もう少し(降雪量が)少なくてもよかった」と話した。

 東京都内から夫と十和田市を訪れた三富有佳さん(35)は、一面真っ白のアート広場で「雪がさらさらしていて、音がして踏んでいるだけでも楽しい」。弘前市で傘を差しながら雪道を歩いていた城西小6年小林摩幸(まこ)さんは「寒くて顔が凍りそう」と語った。

 交通機関も乱れた。JR五能線は事前発表分を含めて上下計12本が運休。空の便は三沢空港発着の複数便に遅れが出たほか、各地でスリップ事故が相次いだ。26日も低気圧や寒気の影響で、朝晩は雪や雨となる見込み。

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