リーベ連覇逃す ホッケー全日本選手権 岐阜朝日にSO戦惜敗

SO戦でリーベ栃木のDF永吉のシュートが相手GKに防がれる=大井ホッケー競技場

 ホッケーの第97回全日本男子選手権最終日は26日、東京都の大井ホッケー競技場で決勝が行われ、前回王者で本県のリーベ栃木(社会人1位)は岐阜朝日クラブ(社会人2位)相手に2-2からのシュートアウト(SO)戦の末に敗れ、連覇を逃した。

 リーベは前半を0-0で折り返すと、第3クオーター(Q)3分、MF村田和麻(むらたかずま)が決定機で反則を誘いペナルティーストロークを獲得。これをFW加藤凌聖(かとうりょうせい)が決めて先制に成功した。第4Q4分にはDF永吉拳(ながよしけん)の速い縦パスに中央のMF和田友道(わだともみち)が反応し追加点。しかし5分、11分に与えたペナルティーコーナーをいずれも決められ土壇場で追いつかれた。

 SO戦は相手が4人成功。リーベは2人目の永吉、4人目の村田がシュートを防がれ、2-4で敗れた。

欠いた決定力、悪夢再び

 悪夢再び-。今夏の日本リーグ優勝を逃した大井ホッケー競技場。そして今回もシュートアウト(SO)戦で、リーベ栃木は宿敵・岐阜朝日クラブの前に散った。「しっかり準備はしていたが、結局いつも同じやられ方」。福田敏昭(ふくだとしあき)監督はうつむいたままだった。

 第4クオーター(Q)4分、MF和田友道(わだともみち)のゴールで2-0。ここからだった。

 「追い詰められた岐阜が前掛かりに来るのは分かっていた」とDF大橋雅貴(おおはしまさき)。圧力を強めた相手の攻撃に押され、不用意な反則を重ねてしまう。そしてペナルティーコーナー(PC)から連続失点。大橋は「DFとして2点のリードを守れなかったのは悔しい」と自らを責めた。

 一方で攻撃陣は「3点目を取れなかったこと」を敗因に挙げる。主将のMF星卓(ほしすぐる)やFW加藤凌聖(かとうりょうせい)がドリブルで切り込むなど、好機は多かったが「サークル内のプレーで精度を欠いた」(星)。勝者を決めるSO戦でも2人が失敗し、決定力不足を最後まで引きずってしまった格好だ。

 日本リーグで敗れて以降、国体と全日本社会人を制し立ち直ったが「国内2冠」でシーズン終了となった。「あくまでも目標は4冠。そこはぶれずに成長していきたい」と星。この悔しさを来季への原動力としたい。

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