レイズはグラスノーを放出せずにペイロールを大幅削減できるのか

今オフ中のトレード移籍が噂される大物投手のなかで、最も移籍の可能性が高いと言われているのがタイラー・グラスノー(レイズ)だ。レイズは来季開幕時点のペイロールがすでに1億2600万ドルに達し、これは球団史上最高額(2022年の8400万ドル)を大幅に上回っている。そのため、レイズはペイロール削減に動くとみられており、チーム最高給のグラスノー(来季年俸2500万ドル)を放出するのが最も手っ取り早い方法というわけだ。グラスノーを放出するだけで、レイズはペイロールを1億ドル前後まで削減することができる。

そうした状況のなかで、移籍情報サイト「MLBトレード・ルーマーズ」は「レイズはグラスノーを放出せずにペイロールを大幅削減できるのか」というテーマの記事を公開している。レイズはシェーン・マクラナハン、ジェフリー・スプリングス、ドリュー・ラスムッセンという主力3投手を故障で欠いており、先発の層は決して厚いとは言えない。ペイロール削減のために致し方ないとはいえ、グラスノー放出は大きな痛手となるだろう。それを回避しつつペイロールを削減する方法がないか考えてみようというわけだ。

グラスノーとともにトレードの噂が浮上しているのが29歳の外野手、マニュエル・マーゴだ。来季の年俸は1000万ドルで、これはグラスノー、ザック・エフリンに次ぐチーム3位の金額である。走攻守のバランスが取れた好選手ではあるものの、そこまで大きなインパクトのある選手ではなく、他球団から関心を寄せられていることからも放出の可能性は高いとみられている。

また、主にDHで起用され、2年連続で規定打席不足ながらも打率3割をマークしているハロルド・ラミレスにもトレードの噂がある。打席の左右の違いはあるものの、より年俸の低いルーク・レイリーがラミレスの働きを代替できるパフォーマンスを見せているからだ。ラミレスは来季の年俸が440万ドルと予想されており、レイズはマーゴとラミレスをトレードすることで1440万ドルを削減することができる。

それでもグラスノーを放出した場合の2500万ドルに比べると、まだ1100万ドルほど不足しており、「MLBトレード・ルーマーズ」は「主力リリーフ投手のジェイソン・アダムかアンドリュー・キトレッジのどちらか1人」と「主力打者のランディ・アロザレーナかブランドン・ラウのどちらか1人」の放出が必要だと指摘している。マーゴ、ラミレス、主力リリーフ投手、主力打者という4選手を放出して、ようやくグラスノー1人分のコストカットに相当するというわけだ。

レイズのエリック・ニアンダー編成本部長は戦力維持のためにペイロール増額の可能性があることも示唆しているが、どれくらいの規模までペイロールを増やせるのかは不透明だ。1億2600万ドルまで膨らんでいるペイロールを大幅に削減したいのであれば、やはりグラスノー1人を放出するのが最も現実的な方法と言えるだろう。

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