白神山地(青森県)雪化粧、冬の眠りへ

雪化粧した初冬の白神山地。中央付近の山が向白神岳、左奥は白神岳、右奥は太夫峰=26日、西目屋村の津軽峠付近から

 初冬の寒波が通り過ぎ、白神山地にまとまった雪が降り積もった。世界遺産地域を望む津軽峠からは、雪化粧した白神の山々を見渡すことができた。

 県の許可を得て26日、冬季閉鎖している白神ラインを通り、西目屋村と鯵ケ沢町の境にある津軽峠の展望地点を訪ねた。曇り空の間から日が差し込むと、はるか西に、白神山地の最高峰・向白神岳(標高1250メートル)の白い山肌がくっきりと浮かび上がった。

 ブナの木は葉をすっかり落とし、幹や枝先は新雪をまとっていた。足元の積雪はまだ10センチほど。真っさらな雪面には動物たちの足跡があちこちに延びていた。

 辺りは静まり返っていた。世界遺産登録30年目の観光シーズンを終え、白神山地は冬の眠りについたようだった。

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