佐藤万璃音がWECに挑戦。ユナイテッド・オートスポーツのマクラーレンLMGT3プログラム起用へ

 11月27日、ユナイテッド・オートスポーツは、2024年からスタートするマクラーレンのWEC世界耐久選手権におけるLMGT3プログラムのドライバーとして、佐藤万璃音を起用すると発表した。万璃音にとっては初めての世界選手権への挑戦となる。

 2022年までヨーロッパのシングルシーターで戦い、FIA F2まで登り詰めた万璃音は、2023年にユナイテッド・オートスポーツに加入。ヨーロピアン・ル・マン・シリーズに挑戦を開始し、LMP2クラスで6戦中3勝を飾りデビューイヤーでのタイトルには届かなかったものの、ランキング2位につけた。

 そんなユナイテッド・オートスポーツは、2023年10月にマクラーレンのLMGT3クラスの参戦予定チームに指名されていたが、そのプログラムのドライバーとして、フランス人ドライバーのグレゴワール・ソーシーとともに万璃音を起用することになった。

「万璃音はマクラーレンとともに世界耐久選手権に挑戦するのにふさわしいドライバーだ」とユナイテッド・オートスポーツのリチャード・ディーン代表はコメントした。

「彼はユナイテッド・オートスポーツに対して素晴らしい仕事をしてくれた。レーシングドライバーとしての速さという素質はもちろん、チームにすぐに溶け込んだ素晴らしい性格で、信頼できる人物だ」

「マクラーレンからのチャンスを得るに値するドライバーであり、彼は当初、我々とともにIMSAに挑戦する予定だったが、6戦3勝という素晴らしい成績によってFIAが彼をゴールドドライバーにアップグレード認定したため、我々は彼をWEC参戦へと昇格させ、マクラーレン・オートモーティブとのコラボレーションによるLMGT3プログラムの正式メンバーに抜擢した。これは彼にとって、新たな挑戦でもある」

 激戦区が予想されるLMGT3、そしてWECという新たな舞台への挑戦は、万璃音にとっても大きなチャレンジとなりそう。「このニュースを皆さんと共有できることに、本当に興奮しています。ユナイテッド・オートスポーツ、そしてマクラーレンがこの素晴らしいチャンスを与えてくれたことに感謝していますし、自分をここに導いてくださった僕のまわりの関係者の皆さんに心から感謝します」と万璃音はコメントした。

「自分にとって初めてのWEC、世界選手権への参戦は、間違いなくチャレンジングな1年になると思います。レースカレンダーには、ル・マン24時間耐久レースを含むビッグイベントが目白押しで本当にワクワクしていますが、特に富士6時間耐久レースは、自分にとって初めて日本で走るレースなので、本当に楽しみです!」

GTワールドチャレンジなどのGT3レースに投入されているマクラーレン720S GT3エボ

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