【台湾】消費者信頼感指数、11月は1年7カ月ぶり高さ[経済]

台湾の中央大学台湾経済発展研究中心(台経中心)が27日発表した2023年11月の消費者信頼感指数(CCI)は前月比0.34ポイント上昇の69.4で、22年4月(71.77)以来1年7カ月ぶりの高さとなった。上昇は2カ月連続。

消費者信頼感指数は、調査時点から向こう半年の消費者心理を示すもので、0~99が悲観寄り、100~200が楽観寄りとなる。今回の調査は11月18~21日に、台湾在住の20歳以上の市民2,971人を対象に電話で実施した。

指数を構成する6項目の全てが前月比で上昇した。上げ幅が最も大きかったのは「株式投資のタイミング」で、0.83ポイント上昇の50.39。「物価水準」は0.33ポイント上昇の28.39、「耐久消費財購入のタイミング」は0.28ポイント上昇の111.28だった。

「台湾の景況」は81.84で0.23ポイント、「家計」は77.06で0.2ポイント、「就業機会」は67.42で0.19ポイントそれぞれ上昇した。

6項目とは別に、「不動産購入のタイミング」は0.22ポイント上昇の106.58だった。

中央通信社によると、台経中心の呉大任執行長は、内需の力強い動きが指数を押し上げたと分析。一方で、関係者が来年の半導体景気を「不調」と見通していることなどを挙げ、台湾の輸出はいまだ谷底を脱していないとの見方を示した。

さらに、ハイテク分野を巡る米中の摩擦拡大による台湾への影響を注視する必要があるとしたほか、株価の下落に伴う市民の所得への影響が消費者のマインドに打撃を及ぼす恐れがあると指摘した。

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