まんがロード歩行者、38%増 氷見、前年比11月の休日

まんがロードを歩くイベント参加者=10月、氷見市内

  ●芸文館整備、キャラ新設効果

 氷見市中心市街地にある観光地「まんがロード」(国道415号)の11月の休日歩行者数が、前年同月比38%増となったことが氷見商工会議所の調査で分かった。5月のコロナの移動規制緩和に伴い、観光客などの人出の着実な回復傾向が表れた。市は芸術文化館整備や、藤子不二雄Ⓐさん(元富山新聞記者)の作品キャラクターモニュメント新設なども効果を上げているとみている。

 氷見商工会議所は毎年11月上旬ごろの休日と平日、まんがロードに位置する比美町と本町の2カ所で通行量定点調査を実施している。今年の休日は5日午前9時~午後7時に行った。2カ所の平均は474人で、昨年の342人を132人上回った。調査員の目視で45%程度が観光客とみられる。21年(353人)より34%多く、20年(483人)とほぼ同水準となっている。

 まんがロードの拠点施設である潮風ギャラリーの今年度の入館者は10月末時点で1万3811人。藤子Ⓐさんの死去で追悼ファンが大勢訪れた22年度に及ばないが、コロナによる入場制限がなかった19年度以前のペースを取り戻している。

 まんがロードではここ数年、キャラクターモニュメントの新設が相次ぐ。昨年8月に「パラソルヘンべえ」「ウルトラB」「ビリ犬」、今年3月には「黒ベエ」が登場。7月には潮風ギャラリーに「笑ゥせぇるすまん」に登場する「BAR(バー)魔(ま)の巣(す)」をイメージした撮影スポットができた。

 昨年10月にオープンした芸術文化館は、著名アーティストの公演やイベント、文化団体・グループの発表会が開催され、まちなかに人を呼び込んでいる。

 まんがロードの歩行者数の回復は、氷見市が中心市街地の活性化事業を盛り込んだ都市再生整備計画(2019~23年度)の事後評価原案で示された。市は空き店舗改修や魅力情報発信も貢献したと分析する。

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