甘み、色づき、ころ柿上々 志賀、出荷始まる

出荷に向けて検査されるころ柿=28日午前10時25分、志賀町安津見西山の選果場

  ●炭そ病で4割減 

 志賀町特産干し柿「能登志賀ころ柿」の出荷作業が28日始まった。今年は猛暑の影響による炭そ病の広がりで出荷量は例年より4割ほど減る見込みだが、JA志賀によると、甘みも色づきも上々に仕上がった。同町安津見西山の選果場で、鮮やかなあめ色となった冬の味覚が次々と箱詰めされた。

 初日は朝から大量のころ柿が持ち込まれ、同JAころ柿部会の検査員が大きさや色を厳しくチェックし、手際よく包装した。

 丁寧な手もみによって作られる果肉の柔らかさと甘さが特長の能登志賀ころ柿は、歳暮商品として人気が高い。炭そ病の影響で今年の出荷量は2万6千箱程度(1箱800グラム)と例年の6割程度にとどまる見通しで、吉野成明部会長(67)は「その分、心を込めて甘く、おいしく仕上げた。一つでも多く届けたい」と話した。

 初競りは30日に金沢市中央卸売市場で行われ、12月中旬に出荷のピークを迎える。

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