小中高生の視力1.0未満が最多 デジタル機器影響と分析、文科省

裸眼視力1.0未満の小中高生の割合

 文部科学省は28日、2022年度の学校保健統計調査を発表した。裸眼視力が1.0未満の割合は小学生37.88%、中学生61.23%、高校生71.56%で、いずれも過去最多だった。視力低下が深刻で、同省は「スマートフォンやデジタル端末を使う時間が増えたため」と分析。目を画面から30センチ以上離すなどの活用を呼びかけている。

 視力1.0未満を学年別にみると、小1で23.20%、小6で53.19%などとなり、中高もおおむね学年が上がると悪化した。「裸眼視力0.3未満」も調べ、小学生11.99%、中学生28.26%、高校生42.11%で、小学生は過去最多。

 裸眼視力は1979年度から調査し、当時は1.0未満の小学生が17.91%、中学生35.19%、高校生53.02%だった。

 調査は一部の学校を抽出して健康診断結果を集計。19年度までは4~6月の実施だったが、20年度以降は新型コロナの影響で年度末まで延長したため、文科省はこれまでの調査との単純比較は難しいとしている。

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