「市民も承知の上で私を選んでいる」旧統一教会関連団体のイベントで実行委員長 市長の“説明” テレビカメラの撮影は全て拒否

愛知県碧南市の禰冝田市長と旧統一教会の関係を巡る問題。文部科学省による「解散命令請求」以降、28日に初めて市長会見が開かれました。

市長はその関係について明言したのでしょうか?

碧南市の禰冝田政信(ねぎた・まさのぶ)市長を巡っては、2021年に名古屋市内で開かれた旧統一教会の関連団体のイベントで、禰冝田市長は実行委員会の委員長を務めていました。

禰冝田市長は現在4期目、なぜ実行委員長として関わることになったのか、去年8月、CBCテレビは取材を試みましたが…。

(碧南市 禰冝田政信市長)
「不祥事や法律違反なら十分やってください」

カメラの前で答えることはありませんでした。

一方、議会では…。

(碧南市 禰冝田政信市長)
「碧南市長としての公務とは一切関係ないもの。これらは市政に何ら影響を与えるものではない」

「個人としての活動」と強調し、今後については「国などによる調査結果を見て判断する」と話していました。

そんな中、10月に文部科学省は旧統一教会について組織的、継続的に高額な献金や霊感商法などに関与したと指摘し東京地裁に解散命令を請求しました。

これを受けて全国霊感商法対策弁護士連絡会は禰冝田市長に教団との関係について質問状を送付。

これに対して禰冝田市長は「回答を控える」「市長の立場として個別に言及すべきでない」などと明確な回答はしていませんでした。

そこで28日、改めて市長に質問すべく、12月議会に関する市長会見の会場に向かうと…。

(碧南市職員)
「映像(撮影)については、お断りさせていただく」

会見内容と関係のない質問をするなら、カメラの撮影は許可できないと説明。

(碧南市職員)
「(Q:新聞は写真撮影しているのに、映像撮影ができない理由は?)市長の希望で映像の方は、お断りしたい」

「市長の意向」でテレビ撮影はNG。

そこで記者だけが会場に入り、旧統一教会について尋ねると、改めて「個人の活動」と話した上で、国が解散命令を請求したことについては「裁判所によって正式な結論が出るまでは評価のしようがない」と説明しました。

その上で多額の献金など被害を受けた市民がいる可能性を問われると「いない」と回答。

市民への説明責任については「最初の市長選挙でも旧統一教会の話題が出たが、市民も承知の上で私を選んでいる」と話しました。

会見後、あらためて市長を直撃すると…。

(碧南市 禰冝田政信市長)
「(記者:市長!市長!)…」

去年と同様、カメラの前で答えることはありませんでした。

市民はどう感じているのか。

(碧南市民)
「あまり好ましくないと思う。国会でも皆さん説明しているので、同じように説明した方がいい」
「嫌といえば嫌。暮らしに影響があるわけではないので。信じるものは自由、個人の活動ならいい」

初当選の時と今では状況が異なる中、市民への丁寧な説明が求められているのではないでしょうか。

© CBCテレビ