かっぱも「うまい」新米 南砺・石黒営農 棟方が命名「だまし川」にちなむ

「かっぱも う米」を手にする松本代表=南砺市の道の駅福光

  ●流域の米をブランドに 道の駅福光で販売

 南砺市の農事組合法人「石黒営農」は福光地域ゆかりの板画家(はんがか)棟方志功が名付けた「だまし川(豆黒川)」のかっぱ伝説にちなみ、同川流域で収獲したコシヒカリの新米を「かっぱも う米(まい)」と名付け、同市の道の駅福光で販売を始めた。今季のJA福光管内ではコシの一等米比率が約94%と比較的高く、「かっぱも『うまい』と味わうブランド米」として発信する。

 豆黒川では、川辺に腰掛けたかっぱの姿を目撃したという話や、川に住むかっぱが人をだますとの伝説が残る。戦中戦後に福光地域に疎開した棟方がこの伝説を知り「だまし川」と名付け、名称は地域に定着し、現在はイベントも開かれている。

 石黒営農管内の南砺市法林寺、中ノ江はだまし川の流域で、水を田に利用している。10月から石黒の米をアピールするため、両地域で収獲された新米2トン分を「かっぱも う米(まい)」の商品名で道の駅福光で販売している。袋には大きな米粒にかわいいかっぱが描かれている。2キロ1050円、5キロ2550円。来年夏までの販売を予定する。

 松本孝雄代表は「これまで約300キロを販売した。米のおいしさは保証します」と話した。

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