小里首相補佐官が「農泊」先進地・大田原を視察 「農泊は究極の6次産業化」と取り組みを評価

 農家が敷地内の古民家を改修してホテルとして運用する「農家型ホテル」の取り組みが大田原市で進みつつあります。こうした動きを全国に広げようと28日までの2日間、小里泰弘首相補佐官が現地を訪れ、関係者と意見を交わしました。

 これは観光地域づくり法人・DMOの「大田原ツーリズム」などが地域と連携して進めているものです。農村に宿泊しながら農業体験ができる「農泊」の協力農家の数は、大田原市を中心に180軒余りに増えています。

 これまでは「団体客」が多く学校や企業の受け入れを進めてきましたが、この春、新たに大田原市と那須町の6軒の農家と連携して、「個人旅行」を受け入れる「農家型ホテル」を誕生させました。

 小里補佐官は「農山漁村地域活性化担当」で、全国の先進地を視察しています。

 28日は、5月に開業した大田原市花園の農家型ホテル「花園創」を訪れ、経営者の西岡智子さん、娘の桃さんらと1時間余りにわたって意見交換しました。

 西岡さんは父・光彦さんの病気をきっかけに実家のある大田原市に戻り、米農家の15代目として農作業に励みながら、桃さんと農家型ホテルをオープンさせました。

 小里補佐官は「一般のホテルでは地方の暮らしは見えず、農泊は究極の6次産業化」だと大田原市の取り組みを評価し、インバウンドの拡大や農家の所得増加につなげていく考えを示しました。

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