PGAツアーとLIVの電撃和解 ウッズも寝耳に水で「イライラした」

「ヒーローワールドチャレンジ」の会場でLIVとの和解について言及したタイガー・ウッズ(Tracy Wilcox/Getty Images)

◇米国男子(ツアー外競技)◇ヒーローワールドチャレンジ 事前情報(28日)◇アルバニーGC(バハマ)◇7449yd(パー72)

LIVゴルフとの対立構造が続いていたPGAツアーが6月に発表した和解を巡る対応について、タイガー・ウッズが不快感を示した。「多くの選手がそうであったように、情報のインプットがないまま物事が決まったことに私も驚いた」と、いらだちを隠さなかった。

PGAツアーは提携関係のあるDPワールドツアー(欧州男子ツアー)とともに電撃的に和解を決定。LIVゴルフを支援してきたサウジアラビア政府系ファンド、PIF(パブリック・インベストメント・ファンド)の投資により、関連事業の権利を統合する新団体を設立する方針を示した。草案には係争中だった互いの訴訟を取り下げ、LIV所属選手が欧米ツアーに復帰できる道筋をつくることも含まれていた。

4月の「マスターズ」を終えて右足首の手術に踏み切り、戦列を離れていたウッズは当時「(決定に)選手が含まれていない事実にイライラした」と本音を明かした。8月にはツアー政策委員会の6人目の理事に就任。「ここは私たちのツアーだ。みんなが驚いた。誰も知らなかった。あってはならないことだ」と今後は交渉過程の透明性を訴え、承認事項へのツアーメンバーの関与を促す。

また、ウッズは和解発表から半年近く経った現在も両者間で具体的な動きがないことにも不満を示した。「プロセスには満足している一方で、それが我々の期待よりも遅いこと、ガバナンスの変更にはフラストレーションが溜まる」。PIFとの枠組みに関する協定の期限は12月31日となっているが、期限延長、もしくは他団体の資本の受け入れの可能性があることも示唆した。

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