「旅行や電車に乗るついで から目的としてきてもらえるように」JR駅構内の商業施設が大リニューアル 火災乗り越え“復活”の日本茶専門店も出店

JR静岡駅構内の商業施設「アスティ静岡」がリニューアルオープンしました。静岡県内初出店の店も並ぶ期待の施設ですが、コロナ禍をきっかけに新たな客層をターゲットに、パワーアップしています。

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「開けます。お待たせしました、いらっしゃいませ」

JR静岡駅構内にある「アスティ静岡」。11月29日、新たに9店舗がオープンしました。

<井手春希キャスター>
「アスティ静岡各店舗にお客さんがひっきりなしに来ていて、特に女性客を中心に賑わっています」

2023年7月から順次、改装や開業し、29日であわせて21店舗がオープンしました。静岡県内初進出のスイーツ店には、30種類を超えるクレープやアイスが並びます。

<井手春希キャスター>
「ブリュレがカリカリ食感で、カスタードと生クリームが滑らかで濃厚」

一方、復活を果たした地元企業の出店もあります。創業90年を迎える静岡県掛川市の老舗お茶問屋、丸山製茶グループが運営する「日本茶きみくら茶寮」です。火災を乗り越え、念願のオープンを果たした店です。

「日本茶きみくら」は2022年8月、静岡市の店舗がビル火災に遭い、休業を強いられました。

同じ場所での再開は叶わなかったものの、限定メニューの「煎茶あんみつ」を引っ提げ、約1年半ぶりに復活しました。

<日本茶きみくら茶寮ASTY静岡店 竹嶋友規店長>
「(お店を)楽しみにしていたお客さんとの接点をなくしてしまった。こういう機会を与えて頂いて、また、お客様との接点を作ることができて、本当にうれしく思っている」

今回のリニューアルで、アスティ静岡は、ターゲットの方向転換を目指しています。

約4年にわたるコロナ禍で、駅構内のアスティ静岡は旅行客や出張客が激減しました。このため、地元の人たちが便利になるようにと、生活雑貨店や飲食店などを中心に据えたといいます。

<ジェイアール東海静岡開発 原匠さん>
「これまで旅行に行くついで、電車に乗るついでに利用する客が多かったが、これからはアスティ静岡を目的としてきてもらえるような施設にしたい」

今回、クレープ店のほかに、県内初出店が3店舗あります。スイーツの店が増えましたが、500円以下の雑貨をそろえる「無印良品500」など、生活密着型の店舗も出店しています。

駅に行くというより、行きたい店が駅にあるという魅力的な静岡の玄関口にパワーアップしたという印象を受けました。

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