小麦から「カビ毒」、JAが陳謝 岩手、健康被害の報告なし

 岩手県産小麦の一つ「ナンブコムギ」から嘔吐などを引き起こす恐れのあるカビ毒が検出された問題で、出荷元のJA全農いわては29日、記者会見を開き「誠に申し訳ない。自主回収、再発防止に努める」と陳謝した。これまで健康被害の報告はない。JAはカビが生えた原因や加工された製品の流通先の特定を進める。

 JAによると、基準値を超えるカビ毒が含まれる可能性があるのは2022年産。今月20日までに販売したうち約404トンが製粉され、せんべいなどの菓子や乾麺に加工されている。

 会見で担当者はカビ発生の時期や原因について「湿度の高さが要因とみられるが、特定に至っていない」と説明した。

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