【フィリピン】環境省、パサイ市の埋め立て事業承認[経済]

フィリピン環境天然資源省は29日、マニラ湾の埋め立て開発事業でマニラ首都圏パサイ市が計画する2件を承認したことを明らかにした。政府が全22件を凍結した8月以降で初の承認となる。環境基準などを満たしたと判断した。

承認したのは、開発面積265ヘクタールと同360ヘクタールの各事業。パサイ市は先週、2事業による税収効果が今後35年間で2兆5,400億ペソ(約6兆8,000億円)に上ると試算していた。

ロイサガ環境天然資源相は29日の記者会見で「環境適合証(ECC)への準拠や共同体への影響を精査した上で承認した」と説明した。開発の可否は今後、フィリピン土地造成庁(PRA)の判断に委ねられる。

マルコス大統領は8月、マニラ湾の埋め立て開発事業全22件の凍結を指示した。パサイ市の事業が再始動すれば、ほかの案件が前進する可能性がある。

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