南砺市城端地域に本社を構えるアニメ制作会社ピーエーワークスの出世作「true(トゥルー) tears(ティアーズ)」の放送15周年記念誌が30日、一般発売される。西村純二監督ら関係者のインタビューや声優のコメント、作品資料などをふんだんに収め、長く愛される作品の魅力を伝えている。
「true tears」は城端をモデルとした「麦端(むぎは)町」を舞台に高校生の青春物語を描いた群像劇。アニメゆかりの土地を訪れる聖地巡礼ブームを背景に全国各地のファンを富山県に引き寄せた。
記念誌はB5判124ページ。「富山新聞アニメEXPO(エキスポ)」として南砺市クリエイタープラザ桜クリエで開催中の展覧会「true tears 15年の真心の軌跡~富山で生まれ、富山で育まれたアニメ作品~」(富山新聞社主催)に合わせ、同プラザの指定管理者である一般社団法人地域発新力研究支援センター(PARUS)が展覧会と同じ名称で発行した。
西村監督やプロデューサーを務めた堀川憲司ピーエーワークス社長らが、制作当時のエピソードや、放送から15年経った現在の思いをインタビュー形式で語っているほか、城端にある学校や公営住宅などを参考に描かれ、質の高い背景美術がファンの注目を集めた作品の場面などをカラーで多数収録している。
作品内に登場する架空の踊り「麦端踊り」を再現した地元関係者へのインタビューや、ファンによる活動などもまとめた。
価格は3500円。北陸を中心に全国書店で販売される。展覧会の開幕に合わせて先行発売した桜クリエと、PARUSの書籍レーベル「parubooks」のオンラインストアでも引き続き購入できる。
PARUSの佐古田宗幸代表理事は「true tearsを作った人、好きになった人、舞台モデルになった地域の人々の15年の歩みに触れてほしい」と語った。