「国境のない地球」見て 万博おばあちゃん・山田さん(白山市出身) 誘致に尽力「成功信じてる」

各国の万博グッズを集めた自宅で「大阪・関西万博開催まで500日」のプラカードを掲げる山田外美代さん=愛知県瀬戸市(山田さん提供)

  ●大阪開幕まで500日/若い人もぜひ訪れて

 大阪・関西万博の開催まで500日となる30日を前に、「万博おばあちゃん」の愛称で知られ、石川県と白山市の観光特使を務める白山市(旧・鶴来町)出身の山田外美代さん(74)=愛知県瀬戸市=が「会場を訪れて『国境のない地球』を体感してほしい」と石川県民に来場を呼び掛けた。複数の国の参加取りやめや費用増が騒がれる中、山田さんは「万博の成功を信じている」とした。

 山田さんは、2005年の愛知万博に毎日通ったのをきっかけに、10年の上海、12年の韓国・麗水(ヨス)の各大会も「皆勤」した。22年のドバイ万博では、会場で白山の観光パンフレットを配って、ふるさとをPRした。

 大阪万博の開催を提唱した作家の故・堺屋太一さんと親交があった山田さんは、署名活動や各国関係者へのアピールなど、誘致に尽力してきた。開催500日前の30日は入場券が発売され、山田さんは名古屋駅でのPRイベントに出演する。

 2025年は会場の近くに住まいを借り、4~10月の会期184日間、できるだけ毎日通うつもりだという。「会場で、来場者に万博の魅力を伝えられたらいい」と希望を語る。

 25年万博をめぐっては今月に入り、メキシコ、エストニアの参加辞退や、施設建設費の増額といったニュースが続く。だが山田さんは「万博の評価は最終日に決まるから心配していない」とする。

 30日発売の入場券は、ペーパーレスの電子チケットとなる。種類が多くて分かりにくい面もあるが、高校生以下は安価に設定されているとし、「若い人はぜひ一度万博を訪れ、戦争がなく、パスポートもビザも要らない地球を見てほしい」と語った。

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