大分高の立川さん、全国書道展で文部科学大臣賞 美しいかなで百人一首の和歌【大分県】

全国書道展で最高賞の文部科学大臣賞を受賞した大分高の立川萌唯さん=大分市明野高尾の大分高
文部科学大臣賞を受賞した立川萌唯さんの作品=部分(大東文化大提供)
文部科学大臣賞を受賞した立川萌唯さんの作品=部分(大東文化大提供)

 【大分】大分市明野高尾の大分高書道部の立川萌唯(めい)さん(18)=3年=が、「第64回全国書道展」(大東文化大主催)で最高賞の文部科学大臣賞を受賞した。美しいかなで百人一首の和歌を書いた。一般や大学生などを含めた応募総数1万4478点から、高校生(個人)で1人だけ同賞を受賞。大分高としては2年ぶり2回目。

 幼稚園児の頃、母の勧めで書道を始めた。オープンキャンパスで興味を持った大分高の書道部に入り、1年時から専門的にかなを書き始めた。これまでは全国大会で上位入賞の経験がなく、悔し泣きをすることもあったという。

 昨夏、全日本高校・大学生書道展(兵庫県)で見たかなの作品に刺激を受け、「こういうことをもっとやりたい」と顧問の前田エリ子教諭に相談。かなの創作を自らのテーマに決めて、1年かけて和歌を書き続けた。

 3年連続の出品となった全国書道展には、半切の用紙に「田子の浦にうち出(い)でて見れば白妙(しろたへ)の~」などの和歌39首を書いた料紙10枚を貼った。11月上旬、前田教諭から受賞を知らされ、「驚いた」と笑顔で話す。受賞作は25、26日に大東文化大(東京都)で開かれた同書道展で展示された。

 高校卒業後は大学に進学予定で、保育士を目指す。高校生活を振り返り、「書道の技術が上がっただけでなく、礼儀や言葉遣いをしっかりと学べた」と感謝する。前田教諭は「くじけずに頑張った成果が花開いた」とたたえた。

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