愛犬と1日過ごすなら…目玉は甲子園球場1.4個分のドッグラン 丹波に新グランピング施設オープン

愛犬が思う存分体を動かし、自然を満喫できる「グランドロックキャッスル」のドッグラン=丹波市山南町金屋

 キャンプから食事、遊びまで、愛犬と一緒に充実の1日を過ごせるグランピング施設「グランドロックキャッスル」が、兵庫県丹波市山南町金屋にオープンし、人気を呼んでいる。犬と人の健康寿命に着目し、甲子園球場1.4個分に相当する計2.6ヘクタールのドッグランを整備。林道コースもあり、丹波の豊かな自然を堪能できる。(秋山亮太)

 「人も犬も、大切な家族みんなで自然を満喫できる施設にした」。運営代表の岩城紀子さん(51)は説明する。

 国内では愛犬と過ごそうとしても、入れる店が限られ、犬を預けなければならないことが多い。一緒にいられる場所へのニーズは高いという。さらに犬が長寿化し、病気に苦しむケースも多いと知った。「人間同様に健康寿命を延ばすことの重要性を感じた」

 そんな思いから愛犬と1日一緒にいられ、運動や食事を通じ犬の健康づくりにもつながるグランピング施設を構想した。

 5.4ヘクタールの広大な敷地には、宿泊のスタイルや設備が異なる3種類のキャンプサイトがある。オートキャンプ用の区画は、広いドッグランか芝生の庭が併設された2タイプあり、いずれもデッキ付きで、横に駐車が可能。フリーサイトは木立の中でテントが立てられ、より自然と親しめる。

 目玉は広大なドッグラン。現在は3種類計4面あり、最も大きな区画では傾斜が大きく、普段使っていない筋肉まで十分動かせる。木陰や池、岩を配置した「ドッグガーデン」、走りやすいよう平らに整備した小型犬・老犬用の区画もある。「トレイルドッグウォーク」は林道を散策できる。今後もイベント用ドッグランなど、施設の新設や改良を進めるという。

 ドッグランを望むカフェは、食からの健康をテーマに、人にも犬にも添加物を使わないメニューを用意。地元の鹿肉や野菜も味わえる。貸し切りサウナは近年人気のたる形状のタイプで、暑さを和らげた前室を設け、寒さが苦手な犬は一緒にぬくもれるという。

 「丹波市は四季を感じられる環境がありながら、京阪神などからのアクセスも良い。この上ない立地だった」と岩城さん。山林を整えた広いキャンプサイトは、近年増えている「犬見知り」の犬もストレスを感じにくいという。

 岩城さんは「全ての愛犬と飼い主に、健康で楽しく長生きしてほしい。その一端を担える場でありたい」と話している。

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