佐野市の不登校支援教室 来年度、北部に増設 2カ所体制に

佐野市役所

 【佐野】金子裕(かねこゆたか)市長は29日の定例記者会見で、市教育センターが運営する不登校児童生徒支援教室を来年4月に1カ所増設し、2カ所体制にすると明らかにした。

 市によると、市内の小中学校・義務教育学校の不登校児童生徒数は2020年度154人、21年度191人、22年度260人と増加傾向にあり、本年度は9月末時点で165人に上る。

 このため支援教室の通級児童生徒数も20年度12人、21年度16人、22年度28人と増え、本年度も今月15日時点で19人が市南部の同センター(上羽田町)内にある支援教室「アクティヴ教室」に通う。

 こうした通級数の増加や保護者の送迎の負担を考慮し、市北部の戸室町にほぼ同規模の支援教室を新設する。建物はシルバーワークプラザの統合により本年度中に廃止される田沼シルバーワークプラザを活用する。教員経験者ら3人ほどのスタッフを配置し、一度に20人程度の通級を見込む。アクティヴ教室と同じく、個別の学習指導や体験活動などに取り組む。

 開設に向け建物の改修工事を行うほか、児童生徒や保護者向けに施設の見学会や体験会も開く予定。金子市長は「新たな教室の名称は今年中に決める。不登校児童生徒の学びの機会が保証されるよう努めていく」と述べた。(問)同センター0283.20.3108。

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