山水画に理想郷広がる 広島・ふくやま書道美術館で「桃源郷」展

中国の文人たちが理想の世界を描いた山水画を集めた展示が広島県福山市で開かれています。

「桃源郷をたずねる」と題した展示では、中国・明の時代から現代までの山水画など55点を並べています。山水画は実際の景色ではなく山や木、川を作者が理想とする景色に再構成したものです。

展示を担当したふくやま書道美術館・徳本裕子さん
「こちらの作品でいくと、筆跡がぽつぽつ残っているようなのがこの作品は特徴かなと感じて」

山の岩肌をしっかり描いた作品と対比できる作品もあります。

ふくやま書道美術館・徳本裕子さん
「描き込まないことで、こちらが感じることを助長させてくれる。見えそうで見えないけどこれは何かな」

このほか、手の指や爪先を使いながらも細密な描写となっている「指頭画」も注目を集めています。

ふくやま書道美術館・徳本裕子さん
「それぞれの理想郷が描かれているので、自分の中の理想郷と作家さんが描かれた理想郷を照らし合わせながら見ていただくと面白いかなと思います」

会期は12月13日までです。

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