【MLB】メッツがジョーイ・ウェンドルと契約

写真:ジョーイ・ウェンドル

セベリーノの補強に続き、メッツが小刻みな補強を行っている。

日本時間30日、メッツが前マーリンズの内野手ジョーイ・ウェンドルと契約を結んだことが発表された。1年契約で年俸200万ドルであり、成績によってボーナスが出る契約となっているようだ。

ウェンドルは現在33歳の内野手。2012年のドラフトでインディアンス(現ガーディアンズ)から6巡目指名を受け入団後、トレードでアスレチックス、さらに2017年オフにレイズへ移籍し、これが転機になった。

レイズでは移籍初年度の2018年に二塁手のレギュラーを獲得し、いきなり139試合でOPS.789、WAR(Fangraphs版)3.9を記録。遅咲きながらチームの軸となった。だがその後は2018年のキャリアハイを超えることができず、2021年オフにマーリンズへトレード。マーリンズでも思うような成績を残せず、今オフでFAになっていた。

メッツがウェンドルを獲得した理由はおそらく内野のバックアップとしてだろう。ウェンドルはこれまでのキャリアで内野の全ポジションを平均以上の守備力で守っており、故障離脱があった際のレギュラーとしては十分な能力を持っている。

来季のメッツはブレット・ベイティやロニー・マウリシオのような若手内野手が起用される見込みだが、彼らの成長をサポートするという意味でもウェンドルのようなベテランの存在は重要だ。彼ら若手がファームで調整している間の穴埋めという点でもウェンドルは価値を発揮するだろう。

なお、MLBの契約情報サイト「MLBトレードルーマーズ」によれば、これで現在のメッツの年俸は2億7600万ドルとなった。現状メッツのぜいたく税率は95%で、年俸200万ドルのウェンドルの加入には190万ドルのぜいたく税がかかっているという。

これだけでも十分に高いが、もしあと800万ドルチーム年俸が増加すれば、メッツは110%のぜいたく税を払う必要があるという。大富豪のスティーブ・コーエンオーナーの懐事情を考えれば大きな痛手ではないのだろうが、これまでのMLBでは見られなかったレベルのぜいたく税率となっている。

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