マラリア感染、洪水で増加 WHO気候変動の影響指摘

マラリアを媒介する蚊(ロイター=共同)

 【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は11月30日、蚊が媒介するマラリアの感染例が2022年は前年比500万件増の推計2億4900万件に上ったとの報告書を発表した。大洪水に見舞われたパキスタンで210万件増加した。報告書は、気候変動が感染状況に影響を及ぼし得ると指摘した。死者数は推計60万8千人で、前年の61万人からやや減少した。

 政府と反政府勢力の紛争が激化したエチオピアでも130万件増加した。感染者や死者の9割以上は、ナイジェリアやコンゴ(旧ザイール)を中心に、サハラ砂漠以南の国々に集中している。

 22年に各国が拠出したマラリア対策費用は総額41億ドル。

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