滋賀県湖南市の名所、RPGで巡って スマホアプリにする計画、CFで資金募る

「ゲームを生かした地方創生をしたい」と話す三峰社長とゲーム場面(滋賀県湖南市)

 滋賀県湖南市の名所やランドマークを巡るロールプレーイングゲームを、市内のIT関連企業が制作している。企業や観光地を子どもに知ってもらい、市に愛着を持ってもらう狙いだ。企業は「ゲームを使って新たな物語を作りたい」とし、クラウドファンディング(CF)で資金を募っている。

 ゲームは「滋賀 忍者物語 湖南市大冒険の巻」。500年前からタイムスリップしてきた忍者が、現代の忍者の生きる道を探すために市内で悪戦苦闘する物語だ。

 市のゆるキャラや観光地、企業などが登場するほか、ゲーム要素以外に、クイズで楽しく滋賀や湖南市を知る仕掛けを取り入れる予定という。スマートフォンで遊べるようにアプリにする計画だ。

 ホームページや仮想現実(VR)制作の「メルプ」が作る。国宝建造物のある湖南三山や十二坊温泉、三雲城跡などの多く観光地や、県内でも大きなシェアを持ちながら地元に知られない企業など、市をPRし、子どものうちに親しむ機会をつくるのが狙いだ。

 企画した三峰詳晴(みたかみつなり)社長(41)は「ゲームに登場した観光地に行ってもらったり、登場した企業を就職場所の一つに考えてもらえれば」と話す。将来的には県内19市全てを舞台に同様のゲームを制作する意向という。

 2024年4月完成を目指しており、制作費のため同社は200万円を目標にCFによる寄付を募っている。ゲームのキャラクターになったり看板などで登場する返礼品を用意している。寄付はCFサイト「キャンプファイヤー」で2024年1月20日まで受け付ける。

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