AS乾友紀子さんが「特別警戒本部長」 現役時は控えていた免許取得「落ち着いて運転を」

滋賀県のイメージキャラ「キャッフィー」と滋賀県警のマスコットキャラ「けいたくん」と記念撮影する乾友紀子さん(大津市・県警本部)

 滋賀県警の歳末特別警戒が1日に始まり、大津市の県警本部で出動式が開かれた。水泳の世界選手権アーティスティックスイミング(AS)で2大会連続のソロ2冠を果たし、10月に引退表明した滋賀県近江八幡市出身の乾友紀子さん(32)が特別警戒本部長に任命され、「一人一人が気を引き締めて年末に向かってほしい」と呼びかけた。

 乾さんは、警察官や防犯ボランティアら参加者約60人に向けて訓示し、「競技生活ではさまざまな困難に直面したが、諦めずに続けた結果、多くの大会で良い成績を収めることができた。防犯や交通安全の取り組みも継続することで必ず安全安心な滋賀につながる。力を合わせて活動を推進していきましょう」と激励した。

 報道陣の取材に、現役時には控えていた自動車の運転免許を取得したことを明かし、「まだ周りの運転に焦ってしまうので、落ち着いて運転するよう心がけている。特別警戒をきっかけに、焦らないで落ち着いて行動する意識を持ってもらいたい」と話した。

 年末年始は金融機関やコンビニへの強盗、ひったくりや侵入盗、特殊詐欺、飲酒に絡む暴力、交通事故や雑踏事故の発生が懸念され、県警は31日まで警戒を強化する。中村彰宏本部長は出動式で、県内の刑法犯認知件数や交通死亡事故が増加傾向にあることに触れ、「事件事故を1件でも抑止すべく総動員体制で警戒に取り組んでいただきたい」と話した。

特別警戒にあたる警察官らに敬礼する乾友紀子さん(大津市・県警本部)
パトロールに出動する警察官らを敬礼で見送る乾友紀子さん(大津市・県警本部)

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