ため池の水、抜いてみた 以前は大量の外来魚を駆除、今回は?

魚を網に追い込むため、池の水を木の棒でたたく生徒たち(京都府亀岡市安町)

 池の水を抜いて外来魚を駆除する取り組みが、京都府亀岡市安町の農業用ため池「安町大池(西山池)」であった。自然保護に携わる市民や地元の高校生、大学生ら30人が生態系に悪影響を及ぼす魚を探した。

 池の広さは1万4千平方メートルで、国の天然記念物アユモドキが生息する河川につながっている。以前駆除した際にはブルーギルやオオクチバスが見つかった。NPO法人「亀岡人と自然のネットワーク」が主催し、1カ月ほど前から徐々に水を抜いてきた。

 11月18日には、南丹高校(亀岡市)の3年生9人らが池の中やボートの上から水面を木の棒でたたき、池に張った刺し網に魚を追い込んだ。参加した男子生徒(17)は「寒いし水草も絡んで進むのが大変だったけど、地元の自然保護に関われて良かった」と話した。

 水が完全に抜けなかったため、京都先端科学大学の学生らが残った水をポンプでくみ上げ、近くの田んぼに流した。外来魚は網にかからなかったが、後日、水が抜けきってから専門業者が駆除するという。

© 株式会社京都新聞社