「市の文化に役立てて」 自作の尺八150本を寄贈 宇都宮の増渕さん 趣味の域超え、プロのお墨付きも

赤沢会長から感謝状を受けた増渕さん(右)

 【宇都宮】民謡で演奏する尺八を趣味で作っていた西川田町、増渕繁男(ますぶちしげお)さん(90)はこのほど、「市の文化に役立ててほしい」と、作りためた尺八150本を市文化協会に寄贈した。その完成度は趣味の域を超え、プロの演奏家のお墨付きを得たほど。同協会は「ふれあい文化教室」などで使用する予定だ。

 増渕さんは元公務員。民謡が好きで、40歳の頃から仕事の傍ら、民謡教室で歌を習い始めた。習っているうちに尺八の演奏が向いていると考え転向。50歳半ばで「どうしても納得した音色が出ない。ならば自分で作ってみよう」と一念発起。那須烏山市の工房に通い、製作を始めた。

尺八を検分する福田さん

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