「世代別の国際大会」を経験せずにスターとなった5名

現在インドネシアで行われているFIFA U-17ワールドカップも佳境を迎えており、2日にドイツ対フランスの決勝戦が行われる。

かねてからユース世代の国際大会は若手選手にとって大きなチャンスであった。一方、そもそも世代別代表には縁がないままスターとなったケースも多々ある。

今回はそんな選手たちの中から5人を見ていきたい。

オリヴィエ・ジルー(フランス代表)

所属クラブ:ミラン(イタリア)

ミランだけでなく、フランス代表でも活躍を続けているジルー。若手時代は長らく下部リーグでプレーしていた選手である。

ユース世代からタレント揃いの強豪国ではさほど注目されず、世代別代表に選出された経験はない。

2部トゥールで結果を残した後、24歳で加入したモンペリエで遂にトップリーグデビュー。2年目にはリーグアンで21ゴールと大ブレイクした。

そのシーズン中にA代表デビューを飾り、翌シーズンにはアーセナルへと引き抜かれている。

チアゴ・シウヴァ(ブラジル代表)

所属クラブ:チェルシー(イングランド)

チェルシーでプレーする大ベテラン、チアゴ・シウヴァ。

ユース時代はフルミネンセで育成されたがブラジルの世代別代表でプレーする機会はなく、その後渡欧するも公式戦に出場できなかった。

一度母国へ復帰し再び加入したフルミネンセで活躍し始めると、2008年には北京五輪メンバーに選出。ただこれはオーバーエイジ枠としての参加である。

直後にはA代表でもデビュー。以降は一年ほど招集から遠ざかったが、ミランでの大活躍をきっかけに定着するようになった。

ジョルジーニョ(イタリア代表)

所属クラブ:アーセナル(イングランド)

ブラジル出身だが、イタリアでキャリアを積んできたジョルジーニョ。

ヴェローナで育成され、セリエAに昇格した2013-14シーズンに前半戦だけで7ゴールをマークする活躍。その冬にナポリへ引き抜かれた。

3シーズン目に主力に定着し、欧州屈指のプレーメイカーに。それまで代表ではイタリア、ブラジルのいずれの世代別チームでもプレーしていなかったが、2016年にイタリアA代表デビューした。

その後は一年以上招集されなかったが、2017年以降に定着し名声を得ている。

フィルヒル・ファンダイク(オランダ代表)

所属クラブ:リヴァプール(イングランド)

今や世界最高峰のDFとして誉れ高いリヴァプールのファンダイク。

若手時代は母国のフローニンゲンで台頭したがオランダの世代別代表にはあまり縁がなく、U-17やU-20のカテゴリではプレーしなかった。

2013年に加入したセルティックで絶対的な存在となり2014年にはA代表にも初選出。ただ実際にピッチに立ったのは翌年サウサンプトンへ移籍した後のことだ。

以降はオランイェ(オランダ代表の愛称)に欠かせない選手となり、現在はキャプテンを務めている。

ロベルト・レヴァンドフスキ(ポーランド代表)

所属クラブ:バルセロナ(スペイン)

現サッカー界を代表するストライカー、ロベルト・レヴァンドフスキ。

だがユース時代はそれほど注目を浴びていたわけではなかった。ポーランドの世代別代表としてプレーした経験もほとんどなかったという選手である。

ただ当時から母国2部リーグで得点王を獲るなど着実に結果は残しており、後にレフ・ポズナンへ移籍すると、すぐに1部リーグでも活躍するようになった。

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そのシーズン中だった2008年に20歳という年齢でA代表デビューを果たしている。

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