長崎大 半導体研究センター開所 デザイン、製造、活用で人材育成

研究センターの開設を祝いテープカットする大島センター長(左)ら=長崎市、長崎大

 長崎大は、世界的に需要が高まっている半導体に関する人材育成などを目指し、マイクロデバイス総合研究センター(CAMRIS=キャムリス)を長崎市文教町の同大文教キャンパスに開設した。1日、開所式があり、永安武学長や大島多美子センター長ら学内外の関係者約60人が出席し、テープカットで祝った。
 開所は11月16日。医療や水産など実社会の幅広い分野での活用を念頭に、工学、水産、環境科学、情報データ科学の4学問領域で構成される同大の総合生産科学域内に設置した。「マイクロデバイス設計・製造・活用研究部門」と「半導体エキスパート育成部門」を備える。
 研究部門では回路設計や新素材の開発などに取り組む「デザイン分野」、半導体の製造・量産技術に取り組む「製造分野」、デバイスの社会実装を検討し推進する「活用分野」の3分野を設置。育成部門では大学院生向けに3分野の教育を包括的に行うという。
 開所式で永安学長は「県が半導体関連産業の人材育成に力を入れていこうという中でセンターを設置した。まずは人材育成、そして企業の総合研究につなげていきたい」とあいさつ。大島センター長は学生と産業界・自治体、長崎大にとってメリットがある「三方良しを目指していきたい」と抱負を述べた。

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