新年へ準備着々 鹿島市の祐徳稲荷神社、御神矢作り追い込み

新年に向けて、福を呼び込むとされる御神矢の飾り付けをする巫女=鹿島市の祐徳稲荷神社

 師走に入り、鹿島市古枝の祐徳稲荷神社で、「御神矢(ごしんや)」作りが追い込みを迎えている。巫女(みこ)らが朱塗りの矢に、来年の干支(えと)「辰(たつ)」を描いた絵馬や鈴などを飾り付けて3万本を用意し、新年の参拝客に備える。

 御神矢は一年の邪気を払い、福を呼び込む縁起物。11月初旬から社務所で巫女や神職らが空き時間に作業を進めている。巫女の松尾一花さん(19)は「参拝客が気持ちよく新年を迎えてもらえるよう、願いを込めています」と笑顔を見せた。

 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行して初めて迎える正月で、鍋島朝寿宮司は「ナイトウォークイベントもあり、若い世代にも神社に興味を持ってもらうきっかけになった。コロナ前の日常に戻り、多くの参拝客が訪れるのでは」と話す。正月三が日の参拝客は、今年より10万人多い90万人を見込む。

 同神社では8日夜に無病息災を祈る伝統神事「お火たき」が開かれる。(山口源貴)

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