11月中旬の「ユニセフ子どもサミット」で「持続可能な子どもにやさしいまちづくり」について論議した佐賀市内の中高生らが27日、サミットでまとめた提言を坂井英隆佐賀市長に提出した。子どもの遊び場の提供や、子どもとその家族への包括的なサポートなど9項目を提案した。
生徒の代表17人が市役所を訪れ、坂井市長と市幹部にプレゼンテーションした。子どもの遊び場については、空き家や空き地を児童館やイベント会場として活用するなど、今ある資源を使って住み続けられる仕組みを構築するよう要望した。
坂井市長は「佐賀らしさや今あるものを生かすことは大切」との認識を示し、「子どもたちの貧困の連鎖を絶ちたい。フードバンクや子ども食堂のような取り組みをこれからも応援していきたい」と述べた。
佐賀大附属中3年の中原優さんは「市長に提言するという経験を通して、改善すべき点や自分自身の考えを知ることができた。若い世代の意見がもっと町づくりに生かされたら」と話した。
サミットは県ユニセフ協会が初めて企画し、同協会の中尾清一郎会長や佐賀大理工学部の佐藤三郎名誉教授らもプレゼンテーションに同席した。(松尾綺子)