加入4年目で悲願昇格の東京V守護神マテウス、「J1昇格はサポーターに向けたひとつの恩返し」

頼れる守護神として昇格の立役者の一人となったマテウス[写真:©超ワールドサッカー]

東京ヴェルディのブラジル人GKマテウスが、16年ぶりの悲願達成の喜びを語った。

東京Vは2日、国立競技場で行われた清水との2023J1昇格プレーオフ決勝を制し、16年ぶりのJ1昇格を決めた。

今シーズンの明治安田生命J2リーグを3位フィニッシュした東京Vは、昇格プレーオフでジェフユナイテッド千葉を2-1で破り、ジュビロ磐田に敗れた2018シーズンのJ1参入プレーオフ決定戦以来の決勝へ駒を進めた。

5万3264人の観客を集めたレギュラーシーズン4位の清水とのオリジナル10対決では、ゴールレスで折り返した後半序盤にMF森田晃樹のハンドで与えたPKをFWチアゴ・サンタナに決められて先制を許す。しかし、8分が加えられた後半アディショナルタイムの96分にFW染野唯月がDF高橋祐治に倒されて得たPKを自ら決め切り、土壇場で同点に追いつく。そして、このまま1-1で試合をクローズした東京Vはリーグ上位のアドバンテージによって悲願のJ1復帰を成し遂げた。

加入4年目で今季はJ2最少失点の堅守を支えた頼れる緑の守護神は、加入時から最大の目標に掲げていた昇格達成への喜びを語っている。

「今は色んな感情が混ざっていて言葉に表すのは少し難しい。自分がここに来て4年目で、ここに来たときからずっと掲げてきた目標を今日達成できたことを嬉しく思います」

「ヴェルディの歴史に今日この試合に関わったメンバーが名を刻めたことは率直に嬉しいです。クラブハウスに飾ってある記念写真はすごく昔のものが多かったので、自分たちがそこに新しい歴史として刻めれば嬉しいです」

昇格を左右する染野のPKに関しては「(緊張で)気分が悪くなっていました(笑)」とジョークを飛ばしたマテウスだが、PKで1失点したものの、改めて今季の守備の堅さを表現した一戦への手応えを口にしている。

「自分が加入してからヴェルディはどうしても失点が多いチームのひとつだったと思います。しかし、城福監督が来てからしっかりとディフェンスの部分が強化され、もちろんスタッフの働きもそうですが、試合に出ている選手、出ていない選手を含めて練習からそこを全員が意識してできていたことが、この結果に繋がったと思います」

また、15年ぶんの想いを乗せて苦しい一戦で最後までチームを後押しし続けたヴェルデイサポーターへの感謝の想いを語っている。

「もちろん自分が来た4年間以上の期間でヴェルディを応援してくださった方々は、どんなときもクラブから離れることなく応援してくれて感謝しています。自分以上に苦しんだシーズンもありましたし、こういう瞬間を一緒に分かち合えたことを本当に嬉しく思います。このJ1昇格はそのサポーターに向けたひとつの恩返しになったと思います。ここから自分を含め今いる選手。これから入ってくる新しい選手を含めて、またこのクラブを大きなクラブにしていけるように頑張っていきたい」

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