津幡巡るAIバス、全域拡大視野 のるーと、4日運行開始

津幡町が導入するAIオンデマンドバス「のるーと津幡」に乗り込む矢田町長ら関係者=同町役場

 津幡町が県内初の試みとして4日から町営バスに導入するAI(人工知能)オンデマンドバス「のるーと津幡」の披露会が2日、町役場で開かれ、各地区代表者ら約40人が公共交通の利便性向上へ期待した。当面は市街地で既存の定時運行バス5路線と併用するが、早ければ年度内にも、のるーとに一本化する。矢田富郎町長はあいさつで、将来的には山間部も含めた町全域へサービスを拡大していく方針を示した。

  ●披露会で試乗

 AIを活用して即時配車が可能な乗り合いバスの最先端システムとなる。町内外の住民を問わず会員登録をすれば、スマートフォンや電話ですぐに乗車予約することができる。

 停留所での待ち時間は希望時刻から10分以内で、複数の利用者の目的地に応じて最適なルートを走行する。8人乗りのワンボックスカー3台を使用し、料金は大人200円、小学生以下と障害者は100円などとなっている。

 乗降は停留所のみで、各世帯からおおむね300メートル以内となる150カ所を設定した。町によると、2日までに600人超の会員登録があり、全国で導入している他の自治体より関心は高いという。

 披露会では、矢田町長が「まずは3台でスタートするが、将来は区域を広げて10台、15台と運行を増やせるよう大いに利用してほしい」と述べた。

 八十嶋孝司町議会議長に続き、運行を支援するネクスト・モビリティ(福岡市)の藤岡健裕副社長兼CSOが「限られた乗務員が一人でも多くの人を運ぶことが重要だ。高齢者の外出機会が増えれば町も活性化する」と利点を強調した。のるーと津幡のPR動画に出演している県住みます芸人のぶんぶんボウルの2人が車両を紹介した後、関係者が試乗した。

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