富山干柿、出荷開始 冬の味覚、南砺で箱詰め 甘み、色づき品質上々

出荷作業が行われた干し柿=南砺市高宮

  ●猛暑や強風で2割減

 南砺市特産の干し柿の出荷作業が始まった。富山干柿出荷組合連合会によると、今季は11月上旬の高温で実がやわらかくなった上、強風で傷がついた影響で、昨季の2割減の約200万個となる見通し。甘み、色づきなどの品質は上々で、富山の冬の味覚が次々と箱詰めされた。

 富山干柿出荷組合連合会の干し柿は「富山干柿」の名で贈答用に人気がある。近年は台湾など海外に輸出されている。

 出荷作業は1日から開始され、南砺市高宮の集出荷場には組合員から次々とケースに入った干し柿が運ばれた。検査員が色ややわらかさを確認した。検査を終えた干し柿はベルトコンベアに運ばれ、丁寧に包装、箱詰めされた。

 富山県内や金沢市内の卸売市場に運ばれ、5日には店頭に並ぶ。出荷作業は28日まで行われる。

 同組合の藤井敏一会長は「富山ではリンゴ、ミカンに並ぶ冬の味覚で、多くの人に味わってほしい」と話した。

© 株式会社北國新聞社