スプリントのフォーマット刷新では「ファンが何を望んでいるかが最重要」とレッドブル代表。一貫性の維持も必要だと主張

 レッドブルのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、スプリントのフォーマットをどう刷新すべきかについて、F1はファン層に意見を求める必要があり、そうした取り組みがあればその後の変化は長く続くことになるだろうと述べている。

 F1のスプリントは、提供するエンターテインメントの点で、ファンとF1双方の期待を下回っている。土曜日の午後のスプリントレースは、日曜日から驚きと期待の要素を取り除いた一種のドレスリハーサルとして、グランプリレースの前座とみなされることも多い。

 アブダビで行われたF1コミッションのミーティングで、チーム代表たちは現在のフォーマットには変更が必要だということで同意した。解決策としては、スケジュール変更や、リバースグリッドなどのアイデアの導入も考えられる。

 ホーナーはドラマチックなリバースグリッドのコンセプトを支持するだろうか? そのアイデアについてはファン投票に出すべきだとホーナーは考えている。

「ここは調査しなければならないところだ。我々の次の一歩は非常に重要だと思う。長い期間にわたって固定されるものだからだ」

「スプリントのコンセプトは導入された新しい概念だ。一部では非常に人気があるが、一部の伝統主義者には非常に不人気だ」

「どのような進化を遂げようとも、これは長期間にわたって一貫性を維持する必要がある」

「この件については、観客は実際に何を求めているのかという点で、ファンからのフィードバックが重要な役割を果たすことになると思う。今の形のスプリントフォーマットをみんな楽しんでいるのか、それとも、もっとレースを見たいと考えているのか? リバースグリッドをやるというのなら、ポイントについてはどうするつもりだろう? ドライバーとチームに対し、いかにして動機を与えるのか? このことには多くのトピックが付随しているが、最も重要で基本的なことは、ファンが何を望んでいるかということだ」

2023年F1第10戦オーストリアGPスプリント マックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス(レッドブル)による1周目ターン2での攻防

 マクラーレンF1のアンドレア・ステラ代表は、徐々に進めて“段階的に”変更することを支持しているが、F1はより大きなイベントの一部にもとづいて行動すべきだと提案した。

「スプリントイベントにはプラスの面があり、それはF1が配布した(テレビ視聴者の)データでも確認されている」とステラは説明した。

「また、F1のレースウイークを解釈するのに、いくつか異なる方法を理解する時間も必要だ。変化が頻繁すぎたり、急すぎたりしないようにする必要がある。そうなったら我々は特定の方法で適応したり理解する時間を取れない。改善は必要だ。比較的段階的に行うべきだ」

「あともう数戦のスプリントレースがあれば、F1のビジネスが進むべき方向性について、より優れたデータと情報が取れる」

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