日本原産「寒蘭」の甘い香り 川棚・菊先さんのハウスで見頃

甘い香りを漂わせている寒蘭=川棚町下組郷

 寒い時期に花を咲かせる日本原産のカンラン(寒蘭)。長崎県の東彼川棚町下組郷の愛好家、菊先晴男さん(72)のハウス「美多香(みたか)園」で見頃を迎え、室内に甘い香りが漂っている。10日ごろまで楽しめそう。
 約40年前、香りに魅せられて栽培を始めた。運送業の傍ら収集。15年前に一線を退いた後、ハウスを建てた。「同じ株でも、毎年同じ色合い、形で咲くとは限らないところが寒蘭の魅力」。室内には紅や桃、黄、赤と白が混ざった更沙色の寒蘭、約1千鉢が並ぶ。
 訪れる愛好家との談笑が生きがい。「若い愛好家が育たず、減少傾向にある。興味のある人に見てほしい」と話した。

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