信頼を後輩へ 島原工業高校60周年 記念式典で記念講演など

創立60周年記念式典で講演する杉本館長=島原工業高

 長崎県立島原工業高(293人)はこのほど、島原市本光寺町の同校で創立60周年記念式典を行い、OBを招いた記念講演や座談会があった。
 1963年4月に機械、電子工学、建築の3学科で開校。今春までの卒業生は1万1414人。再編により現在は機械システム、電気電子、建築技術の3学科となっている。
 山口勇校長は式辞で、今年約2500件の求人が寄せられたと紹介。「この数字は一朝一夕にできるものではなく、先輩方が長い時間をかけて築き上げた信頼から得られたもの。次は皆さんが、その思いを引き継ぎ、後輩へとつないでほしい」と期待を述べた。
 雲仙岳災害記念館の杉本伸一館長(73)=電子工学科67年度卒=が「人生の転機と出会った言葉」と題して講話し、雲仙・普賢岳災害と向き合ってきた半生を語った。日本体育大陸上部長距離キャプテンとして箱根駅伝で総合優勝を果たした元高校教諭の佐々木亘さん(66)=旧姓坂本、機械科75年度卒=は在校生代表との座談会で、あきらめず努力を積み重ねていくことの大切さを伝えた。

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