愛猫が「犬化」と感じるときに考えられる理由4つ 原因はライフスタイルにあった?

1.不妊・去勢手術

猫が「犬化」と感じるときに考えられる理由についてはさまざまですが、そのひとつとして不妊・去勢手術の実施があります。

個体差こそありますが、一般的は『猫に対して不妊・去勢手術を施すと、甘えん坊気質になりやすい』といわれています。

猫の不妊・去勢手術は、疾病予防や発情阻止などのメリットがあることから推奨する動物病院も多めです。保護猫の場合、譲渡条件に組み込まれているケースもあり、施術させる飼い主さんも増えてきています。

このような背景により、猫の犬化が増えてきている可能性が考えられます。

2.遺伝的要因

猫の性格は、生まれてからの経験に加え、父親猫の性格によって決まると言われています。父親猫が犬のように甘えん坊な性格であれば、子猫たちもその性格傾向を受け継ぎやすいということです。

もちろん、前述の通り猫の性格形成には経験による影響もあり、必ず親猫に似るとは限りません。メス猫の場合も、子どもを育てるため独立心が強くなりやすい傾向にあるため、犬化がそこまで進まないと考えられます。

ただ、犬のような猫が増えれば、生まれてくる子猫たちも同じように犬化する可能性は十分考えられます。

3.室内飼育の普及

猫が犬化する理由として、室内飼育が普及した影響も挙げられます。一昔前まで、猫は放し飼いが主流でした。しかし、放し飼いには野生動物との遭遇や交通事故などのリスクがあり、ケガを負うこともありました。そのため、飼い猫であって警戒心が強い個体は多かったです。

一方、現在では完全室内飼育が主流に。猫が外に出歩かなくなったことで、ケガを負ったり事故に巻き込まれるリスクが格段に低くなりました。

このような安全圏の確保により、猫も警戒心が緩み、結果的に犬化が進んだのかもしれません。

4.集団生活への慣れ

元々、猫は単独行動を好む動物。ひとりで過ごすことを好むため、飼い猫であってもあまり人間にすり寄らないケースも多かったです。

しかし、ペットとして飼われるようになったことで、猫の生活環境は大きく変化しました。

人間や他動物と同じ環境で暮らす機会が増え、集団生活に慣れていった背景も、もしかしたら猫の犬化に影響している可能性はあるかもしれません。

まとめ

一昔前の猫は呼んでも近寄らなければ、下手に撫でようものなら怒られてしまうのが一般的でした。しかし、犬化が進んだ現在の猫達は、飼い主に対して甘えん坊になり撫でても喜ぶことが多いです。

猫が犬のように変化すること自体は悪いことではありません。中には、猫が犬のようにフレンドリーになったことで、飼いやすいと感じる飼い主さんもいることでしょう。もしくは、甘えてくる猫に対して、今まで以上に可愛さを感じるようになった方も多いはず。

ただし、犬のように飼い主に精神的に依存することで分離不安などのトラブルを招く恐れが少なからず存在します。猫が犬のように甘えん坊になっても、適度な距離感を心掛けましょう。

今回の記事を参考に、愛猫が「犬化」しているかどうか、観察してみてはいかがでしょうか。

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