二階派、パーティー券収入不記載 ノルマ超過分、億円単位の可能性

自民党の二階俊博元幹事長

 自民党派閥の政治資金パーティー問題を巡り、二階派(志帥会)で所属議員がパーティー券の販売ノルマを超えて集めた分について、派閥側の政治資金収支報告書に記載されていなかったとみられることが3日、関係者への取材で分かった。億単位に上る可能性がある。東京地検特捜部は1億円超が裏金化したとされる安倍派(清和政策研究会)と並行し、二階派についても政治資金規正法違反(不記載・虚偽記入)の疑いで捜査。会計担当者らを聴取しており、実態解明を進める。

 関係者によると、安倍派では販売ノルマを超えて議員が集めた分を収支報告書に記載せず、議員側にキックバックした際、派閥は支出として、議員側は収入としてそれぞれ報告書に記さず、裏金化する運用が続いていた。二階派ではノルマを超えた分の収入は記載しない一方、キックバック分については派閥、議員側ともに記載していたという。

 二階派の収支報告書によると、毎年、政治資金パーティーを開催。18~22年に計約11億6千万円の収入があった。不記載分を含めると総額は膨らむとみられる。

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