B1長崎ヴェルカ 川崎に92-85 エース躍動、10勝到達

第4クオーター3分、ヴェルカの馬場がダンクシュートを決めて77点目=諫早市中央体育館

 バスケットボール男子のBリーグ1部(B1)第9節最終日は3日、諫早市中央体育館などで11試合が行われ、長崎ヴェルカは中地区首位だった川崎に92-85で競り勝った。通算10勝6敗で西地区3位に浮上した。同体育館のホーム戦では過去最多の2649人が来場した。
 2日の第1戦を落としたヴェルカはこの日、序盤から厳しい守備で相手のミスを誘い、馬場、パーキンズ、荒谷らがインサイドで得点を重ねた。27-23で入った第2クオーターは川崎の堅守に苦戦。ゴール下からの得点で徐々に差を縮められ、44-44で折り返した。
 後半は一進一退の攻防が続く中、第4クオーター3分の馬場のダンクシュートから一気にヴェルカのペースに。荒谷の3点シュートやパーキンズ、ブラントリーのドライブなどで7分に87-80として、最後までリードを守り切った。ブラントリーは18得点10リバウンドのダブルダブルを記録した。
 西地区は首位の名古屋Dが東地区の茨城を79-69で下した。中地区の三河を下した琉球が2位。大阪は同じ西地区の佐賀に敗れ、6位に後退した。
 第10節は6日、各地で12試合を実施。ヴェルカはアウェーで佐賀と対戦する。

◎エース馬場、流れを変えるダンク

 エース馬場が長崎ヴェルカを勢いづけた。前日に続いて終盤までもつれる中、両チームで日本人トップタイとなる15得点。この日のMVPにも選ばれ、「昨日の反省点を生かして、40分間挑戦者の気持ちを忘れずに戦えた」と胸を張った。
 第3クオーターの残り5分を切って53-53。流れがどちらに傾くか分からない状況で“魅せた”。自陣で相手の一瞬の隙をついて背後からボールをスティールすると、自らボールを運び、片手で豪快なダンクシュート。さらにファウルももらってフリースローを決めた。この3点プレーで流れを呼び込み、会場のボルテージも最高潮に達した。
 その勢いのまま入った第4クオーターも躍動は止まらない。3分にはインサイドを警戒する相手に対してドライブで真っ向勝負。1人をかわしてゴール下に入り、片手でこの試合2度目のダンクをたたき込んだ。
 「日本に戻って来たからには優勝を目標に戦う」と宣言して入った今季。ここまで1試合平均14得点の好成績を残している。それでも世界での活躍を見据え続ける日本代表には満足できる数字ではない。「もっと自分を成長させていきたい」と語る28歳。ひた向きに、そして貪欲にさらなる高みを目指していく。


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