県身体障害者水泳協会「栃木とびうお」は3日、宇都宮市西川田4丁目の日環アリーナ栃木屋内水泳場で、競泳の元五輪代表選手千葉(ちば)すずさんを講師に招いた練習会を開き、体に障害のある同協会の選手ら計14人が参加した。
昨秋、県内で開かれた全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」のレガシー(遺産)継承などを目指し、県のスポーツプロジェクト推進事業費を活用して開催した。
千葉さんは1992年のバルセロナ五輪などで活躍。練習会では模範泳法を披露したほか、選手の手を取りながらフォームを指導したり、視覚障害のある選手に「真っすぐ上手に泳げてるよ」と声をかけたりしていた。選手たちは笑顔を見せながら、自分の体に合った泳ぎ方を探った。
両足に障害のある日光市吉沢、公務員吉原未来(よしはらみき)さん(33)は「弱いところは気にせず、良いところを伸ばせばいいと言う言葉が目からうろこだった」と感銘を受けていた。
同協会の澁谷貢一(しぶやこういち)コーチ(59)は「水泳の技術だけでなく生き方も勉強させてもらった」と話した。