古河電気工業、特殊大型ドローンによる救援物資の長距離運搬に関する実証実験を完了。往復12km、総重量12kgをドローン運搬

背景

自然災害が頻発・激甚化するなか、美郷町が位置する中山間地域では、災害時に孤立する恐れがある地域が多数存在することから、ドローンを活用して救援物資を運搬する仕組みを整備するなど対策が急がれている。

古河電気工業は2020年11月に美郷町と包括的連携協定を締結し、2022年からは古河産業と「林業イノベーション実証事業」において、特殊大型ドローンにより苗木や資材を急傾斜地などに運搬する実証実験を実施するなど、ドローンに関する実績や知見を活かして中山間地域の課題解決を支援している。

特殊大型ドローン着陸前の様子

内容

今回の実証実験では、美郷町内を流れる江の川が氾濫して道路が通行止めになったという想定のもと、特殊大型ドローンによる救援物資の長距離運搬を実施した。特殊大型ドローンは、美郷町防災公園と吾郷公民館の往復12km(江の川上空を中心としたルート)を自動航行し、総重量12kgの備蓄用飲料水を運搬することに成功した。

LTE回線・自動航行用プラットフォームを活用した自動航行により、背の高い樹木や送電線などを回避しながら片道10分の予定に対して誤差範囲でトラブルなく飛行することができたという。

今後は、本実験で抽出された課題の解決などに取り組むことで、美郷町の防災・減災に向けたインフラ整備を推進していくとしている。

今回の実証実験で運搬した備蓄用飲料水

実証実験概要

▶︎古河電気工業

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