中学生たち「ガザ地区の医療支援に使ってほしい」起業体験の収益寄付

起業体験で得た収益金の目録を手渡す栗東中の生徒たち(栗東市役所)

 滋賀県栗東市の栗東中学校の生徒たちが、自ら商品を仕入れ販売する起業体験で得た収益1万1542円を、パレスチナのガザ地区で続く戦闘で被害を受けた子どもたちに役立ててほしいと、日本赤十字社に寄付した。

 栗東中学校では、2年生が職場体験の一環で、希望する生徒たちが17年前から、近隣の商店や特産品販売所などから農産物や加工品などを仕入れ、保護者や近所の人たちに販売する体験学習を行っている。新型コロナウイルス禍で中断していたが、本年度は4年ぶりに10月30日~11月1日の3日間開催。校内でダイコンやサツマイモ、ジャム、豆もちやレトルトカレーなどを販売し、約18万円を売り上げた。

 11月29日に引率教諭とともに市役所を訪れた生徒4人は、日本赤十字社栗東地区長の竹村健市長に目録を手渡した。生徒(14)は「ガザ地区では麻酔を使わず手術していると聞いた。医療支援に使ってもらえたら」、別の生徒(14)は「私たちと同世代も紛争に巻き込まれている。そうした子どもたちに役立ててほしい」と話した。

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