「自分の相撲とれた」 アマ横綱・池田、2連覇を宣言

全日本相撲選手権優勝を報告する池田選手=北國新聞社

  ●金沢学院大4年、北國新聞社で喜び語る

 3日に東京・両国国技館で行われた第72回天皇杯全日本相撲選手権を制し、金沢学院大から初のアマ横綱に輝いた池田俊(しゅん)選手(4年)が4日、北國新聞社を訪れ、砂塚隆広社長に喜びを報告した。「相手の動きが見えていた。自分のとりたい相撲がとれた」と調子の良さを振り返り、今後の目標については「全日本2連覇と実業団横綱」とアマチュアでの競技続行へ意気込みを示した。

 東京、大阪、京都以外の大学生がアマ横綱の称号を手にしたのは初めて。歓喜から一夜、祝福の嵐をよそに「実感は湧いてない」と池田選手。今年7月の全日本大学選抜金沢大会(北國新聞社主催)で団体2連覇を果たした時の方が「みんなと勝ち取ったという意味で喜びが大きかった」としながらも「金沢に天皇杯を持ち帰れたのはよかった」と充実感をにじませた。

 会場には昨年2連覇を果たした十両・大の里(23)=本名・中村泰輝、津幡町出身、日体大OB=も観戦に訪れ、試合前に「頑張ってね」と声を掛けられ気合がみなぎったという。優勝後は、叔父の竹縄親方(元関脇・栃乃洋)からも祝福のメッセージをもらったそうで「喜んでくれたのはありがたい」と感謝した。

 大学最後の大会を有終の美で飾り「最高の仲間とやってこられていい4年間だった」と胸を張った。第54代横綱・輪島、栃乃洋、輝を輩出した七尾市石崎小の出身。周囲からは大相撲入りの期待も高まるばかりだが「県内の実業団で鍛えていく」と語った。

  ●仲間や後輩「誇らしい」

 その後、アマ横綱に贈られる天皇杯を持って母校・金沢学院大附高の相撲場に「凱旋」した。昨年の高校相撲金沢大会覇者で金沢学院大1年の篠侑磨選手は「誇らしい」と先輩の快挙を喜び「来年は全日本の決勝で対戦したい」と力を込めた。

仲間や後輩「誇らしい」仲間の祝福に笑顔の池田選手(左)=金沢学院大附高相撲場

© 株式会社北國新聞社