今週末から“10年に一度”の高温か 東京・大阪・広島・高知・福岡…12月なのに「20℃以上」予想続々 「高温に関する早期天候情報」発表 気象庁

西日本は週末以降“10年に一度の暖かさ”か 気象庁が注意情報発表

4日、気象庁は東海~沖縄にかけての地域に「高温に関する早期天候情報」を発表しました。
※発表地域:東海、近畿、中国、四国、九州北部(山口含む)、九州南部・奄美、沖縄

この「早期天候情報」は、その時期としては“10年に一度程度”しか起きないような著しい高温や低温、降雪量となる可能性が、いつもより高まっている時に注意を呼びかけるために出される情報です。その現象が予想される6日前までに発表されます。

気象庁は“10年に一度程度”で起こる高温を「かなり高い」として表現します。それぞれの地方ごとの気温が「かなり高い」と表現する基準は、5日間平均気温との平年差が以下のような場合です。

各地方の「かなり高い」の基準 東海 +2.3℃以上 近畿 +2.3℃以上 中国 +2.2℃以上 四国 +2.4℃以上 九州北部(山口含む) +2.6℃以上 九州南部・奄美 +2.7℃以上 沖縄 +1.9℃以上

「早期天候情報」が発表されるのは、5日間の平均気温(6~14日先)が、「かなり高い」となる確率が30%以上と見込まれる場合です。本来なら“10年に一度程度”の頻度しか起こらないものが「30%以上」の確率で起こると予想されるため、通常よりも3倍以上「かなり高い」状況が現れやすいと見込まれていることを意味しています。

12月なのに“20℃超”続々?週末は「季節外れの暖かさ」か

では具体的に週末からどれくらい暖かくなると予想されているのでしょうか。気象庁の週間予報支援図をみると、地上の気温を大きく左右する上空1500メートル付近の気温は、今週後半以降、福岡の上空では平年よりも5℃以上高くなる予想となっています。

さらに2週間先までの上空1500メートル付近の気温予想をみても、西日本では10日ごろをピークにその前後数日間では平年よりもかなり高い状態が予想されています。

これから先はしばらくは、上空では朝鮮半島付近が気圧の尾根となる状況が続くため、西日本付近の上空1500メートル付近には暖かい空気が入りやすくなりそうです。このため寒気の影響を受けにくく、気温の高い日が多くなり、「かなり高い」日も出ると予想されています。

気象庁の週間予報(5日午前11時発表)では、9日(土)の最高気温は、
25℃ 那覇 22℃ 福岡・鹿児島 21℃ 高知 20℃ 広島・松江・大阪・東京・金沢
などと予想されています。

特に今週末から九州や中国・四国、近畿地方では、平年に比べて6~9℃も気温が高い「季節外れの暖かさ」が予想されています。

7日(木)は二十四節気の一つ「大雪」で本格的な冬の寒さが訪れる頃とされていますが、今週末は西日本を中心にいったん季節が逆戻りするような暖かさとなりそうです。冬の農作物の管理などはご注意ください。

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