F1ルーキーイヤーを振り返るピアストリ「ジェットコースターのような浮き沈みが予想以上に激しかった」

 マクラーレンのオスカー・ピアストリは、F1での初シーズンは思っていたよりも浮き沈みが大きかったと語った。マクラーレンの2023年型マシンMCL60はシーズン序盤には競争力が不足しており、ピアストリは苦労したが、マシンの改善とともに、好結果を挙げるようになっていった。

 マクラーレンは、7月初めのオーストリアGPでアップグレードパッケージを入れ、それ以降、状況が大きく好転した。それに伴い、ルーキーのピアストリの並外れた才能が輝きを放つようになった。

 大きく改善したマシンで、ピアストリは印象強い走りを続け、計り知れないポテンシャルを示し、日本GPでは3位、カタールではスプリントで勝利し、決勝では2位という成績を収めた。

2023年F1第18戦カタールGPスプリント・シュートアウト オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

 シーズン後半に目覚ましい急成長を遂げたピアストリは、2回の表彰台を獲得し、ドライバーズ選手権で9位という成績でデビューシーズンにを終えた。

 チームメイトのランド・ノリスは205ポイントを獲得、それに対してピアストリは97ポイントではあったが、ピアストリが優れた才能と回復力を持つことは明らかだった。

2023年F1第18戦カタールGPスプリント・シュートアウト オスカー・ピアストリ(マクラーレン)

 ピアストリは、初めてのF1シーズンを振り返り、「ジェットコースターのようだったが、予想していたよりも浮き沈みが大きかったことは間違いない」と語った。

「浮き沈みがあることは分かっていたけれど、最初にあれほど沈んでいて、最後にあれほど浮上するというのは予想外だったかもしれないね」

「でも多くのことを学んだ。タイトル争いを除けば、基本的に起こり得る状況をすべて経験したように感じている」

「学びの点では素晴らしい年だった。チームとして再び先頭集団での戦い方を学んでいるのは、エキサイティングなことだ」

「この10年間はそういうポジションにはいなかった。だから、このような状況を経て、またこうした会話ができるのはうれしいことだ」

「僕としては、キャリアのこれほど早い段階で先頭集団で戦えたのは、本当に光栄なことだ。この22戦で僕が得たようなチャンスを、F1キャリア全体のなかで全く得られない人たちもいる」

「だから心からこのことに感謝している。今後何年にもわたって、さらに頻繁にこうした戦いができることを楽しみにしている」

2023年F1第18戦カタールGP表彰台 優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位ランド・ノリス(マクラーレン)

  ピアストリは、マクラーレンが絶え間のない努力でMCL60の改善を果たしたことを称賛する一方で、自分自身のことも労った。

「チームがあのようにマシンを改善してくれなかったら、僕は多くのハイライトを実現することができなかっただろう。だから彼らを心から称賛せずにはいられない」とピアストリ。

「でも自分自身のことも褒めたい。あのような状況で、結果を出さなければならなかったんだ」

「シルバーストンに競争力の高いマシンを持ち込み、僕はそのパフォーマンスを最大限に引き出すことができた。それが最も誇らしい瞬間だと思う」

「日本GPは僕にとって最高のレースというわけではなかったけれど、初めての表彰台を獲得するのに十分な仕事をした。カタール(のスプリント)では、シーズンを通して唯一、勝利を収めるチャンスがあり、僕たちはそれを手にいれることができた。そのことを誇りに思える」

「でも、困難な週末があったことは間違いないので、シーズン全体をみると、まだ取り組むべきことがある。好調な週末が1回や2回あっただけでは、タイトルは獲れないからね。ジュニアカテゴリーでのキャリアからもそのことは分かっている。良い週末をもっと増やす必要があるんだ」

2023年F1第18戦カタールGP 2位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3位ランド・ノリス(マクラーレン)、アンドレア・ステラ代表

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