ラツィオで控えが定位置になりつつある鎌田大地。マウリツィオ・サッリ監督はスペイン人MFルイス・アルベルトとの共存が難しいためとその理由を説明している。
そのアルベルトが負傷したため、鎌田は6日に行われるコッパ・イタリアのジェノア戦で先発起用が予想されている。
そうしたなか、『Corriere dello Sport』は、鎌田の現状についてこのように伝えていた。
岐路に立つ鎌田。ジェノア戦でアルベルトに代わって中盤を任される彼は、ラツィオでの将来を確固たるものにしなければいけない。
8月時点で鎌田は新加入選手のなかでポールポジションにいた。今の彼はチームの後方にいる。居場所も役割もない。
アルベルトやペドロの穴埋めとしてプレーしてきたが、ジェノア戦では自らを再発見し、ローマに来た意味を見出そうとするだろう。
明日は彼の出番だ。ナポリ戦のゴールで注目を浴びた鎌田だが、それを繰り返すことはできなかった。
サッリ監督は中盤の右や左で起用してきたが、緊急事態となった先月には、それほど信用を持たず前線に配置。
その衝撃は彼の不快感や不信感につながる悲しみを強調するものとなった。サッリは言葉で彼を繋ぎとめようとしたが、ピッチ上では逆効果が現われた。
「この役割が気に入っている、欧州レベルの偉大なメッツァーラ(≒インサイドハーフ)になりたい」と話していた鎌田だったが、外されることが多くなるとそのことへの不満をぶちまけた。
彼を妨げている客観的な問題は、メッツァーラの役割だ。彼はその役割を思うように解釈できていない。
セルゲイ・ミリンコヴィッチ=サヴィッチの退団でラツィオの中盤が不安定化している問題もある。
3つ目の要因は、アジアカップかもしれない。W杯や大陸コンペティションの前にどんな選手にも起きるものだ。
この日本人は代表チームに加わる1月はカタールで忙しく過ごすことだろう。
彼はアジアカップや2026年W杯のことをかなり気にかけている。無意識のうちに、来年1月から2月に行われるアジアカップに影響されているのかもしれない。
サッリ監督は12月29日のフロジノーネ戦まで彼を起用できる。
明日、鎌田はチャンスを得るが、これまでのような無難プレーは必要ない。誰もが彼が爆発するきっかけに期待している。気迫や威勢だ。
鎌田はアジアカップを控える日本代表の活動に意識がいっているということだろうか。
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ラツィオは年内最後のフロジノーネ戦まで6試合が組まれている。