盛岡市の生活保護費算定ミス、50年以上過大支給の可能性

 盛岡市が生活保護費の障害者加算の認定を誤り過大に支給していた問題で、50年以上にわたり同様のミスを繰り返していた可能性が出ている。市は現時点で会計検査院の指摘に基づき、2018年4月以降の過去5年分に限って66世帯に計2201万円の返還を求めているが、全て回収できるかは不透明だ。

 市によると、障害者加算の認定で認識ミスがあり過大に支給していた。1965年の国の通知を誤って認識していたことが始まりとみられ、過大支給は50年以上に上った可能性がある。

 過大支給は会計検査院が11月上旬に公表した決算検査報告で明らかになった。国庫負担金の返還対象は地方自治法上の時効があるため2018年4月以降の5年分。市は、それ以前の調査をしない方針で、5年分の返還に向けて対象世帯を訪ねて謝罪し、対応を促している。

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